理想や夢は膨らむ。
けれど、お金は大事な問題。
いくら理想のマイホームを手に入れても、生活費や教育費が圧迫されてしまっては元も子もありません。
「家は一生の買い物」と言われますが、同時に「人生の中で最も大きな支出」でもあります。
この記事では、現実的かつ後悔しない住宅購入の予算の組み方を、初心者にもわかりやすく解説します。
住宅ローンの考え方や、返済中の引っ越しの可否なども取り上げながら、あなたのライフプランに合った最適な判断のヒントを紹介します。
現実的な数字とはいくら?「手取り額の○%」が目安
住宅購入の第一歩は、「どのくらいの予算で家を建てられるのか」を知ることです。
ここを誤ると、せっかくの夢のマイホームが“重荷”になってしまうことも。
一般的に、住宅ローンの返済額は手取り月収の25〜30%以内に抑えるのが理想的と言われています。
たとえば、手取りが30万円の場合、毎月の返済額は7万〜9万円ほどが目安になります。
もちろんこれはあくまで“目安”であり、家族構成や今後のライフプランによっても変わります。
教育費や老後資金をどの程度確保したいか、また車の買い替えや趣味への支出など、生活全体のバランスを考えながら決めましょう。
💡ポイント
住宅ローンは「借りられる額」ではなく「返せる額」で考えることが大切です。
住宅ローンの組み方で月々の支払いは大きく変わる
次に考えるべきは、「どんな住宅ローンを組むか」です。
金利や借入期間によって、毎月の支払額も総支払額も大きく変わります。
長期ローンって実際どうなの?
借入期間を長く設定すると、月々の支払いは楽になります。
たとえば3,000万円を借り入れる場合でも、35年ローンと25年ローンでは、毎月の支払額が数万円単位で変わることもあります。
ただしその分、支払う利息の総額は増えます。
長期ローン=支払いが楽、ではあるものの、トータルコストは高くなるという点を理解しておきましょう。
低金利時代の今こそ、「長期+資産運用」も選択肢に
現在は超低金利の時代。
住宅ローン金利は1%ということも珍しくありません。
そのため、できるだけ長期で借りて、余裕資金を運用に回すという考え方もあります。
たとえば、住宅ローン金利が1%で、資産運用で2〜3%の利回りが期待できるなら、トータルで見ると手元資金を動かした方が効率的な場合もあります。
ただし、運用にはリスクも伴います。
「どの程度のリスクを取れるか」を冷静に判断し、無理のない範囲で選択しましょう。
住宅ローンを返済し切るまで引っ越しはできないのか?
住宅ローンを組むと「完済まで引っ越しできない」と思っている人も少なくありません。
しかし、実際にはローンが残っていても売却・引っ越しは可能です。
ポイントとなるのは、「売却時の価格」と「残っているローン残高」のバランスです。
土地の価値が保たれていれば売却は可能
たとえば、
- 土地:2,000万円
- 建物:3,000万円
で購入したマイホームがあったとします。
数年後、ローン残債が2,000万円残っていたとしても、
土地の価値がほとんど変わらない場所であれば、土地と建物を合わせて最低2,000万円以上で売却できるので、そのお金でローンを完済し、次の家へ住み替えることが可能です。
特に、人気エリアや交通アクセスの良い場所であれば、土地の価値が大きく下がることは少ないため、柔軟な選択ができます。
💡ポイント
「住宅ローンを組んだら一生その家に住まなければいけない」と考える必要はありません。資産としての価値を見極めて、ライフステージに合わせて住み替えるのも選択肢です。
まとめ:理想と現実のバランスを大切にしよう
住宅購入の予算を立てる際に大切なのは、「理想」と「現実」のバランスを取ること。
見た目や設備にこだわることも大切ですが、その後の生活が無理なく続けられることが、長い目で見れば一番重要です。
- 月々の支払いは手取りの25〜30%以内
- 住宅ローンは「借りられる額」ではなく「返せる額」で
- 長期ローンを選ぶなら資産運用も視野に
- ローン残債があっても売却・住み替えは可能
これらのポイントを押さえておけば、無理のない住宅購入計画が立てられます。
「理想の家」と「安心の暮らし」、その両方を手に入れるために、現実的な予算の組み方を今から始めていきましょう。


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