はじめに / 半年間の独学で44点で宅建に一発合格!
私は不動産関係の会社に新卒で入社し、社会人1年目の春から宅建試験の勉強を始めました。
宅建知識はゼロの完全な初心者。右も左もわからない状態でしたが、半年間の独学で本試験に挑戦し、結果は44点で一発合格。
勉強の軸は「過去問中心」。テキストは補助として使用し、ほとんどの時間を過去問演習に費やしました。効率を重視した結果、短期間でも合格点を大きく上回ることができました。
宅建試験の概要と合格ライン ― まずは敵を知ることから
宅建(宅地建物取引士)試験は毎年20万人以上が受験する国家資格です。
出題数は50問、合格点は例年35点〜37点前後。
試験範囲は以下の4分野
- 宅建業法(20問)
- 法令上の制限(8問)
- 権利関係(14問)
- 税・その他(8問)
まず「どこで点を取るべきか」を理解することが、学習計画を立てる第一歩です。
5点免除制度を活用した体験談
私は5点免除制度をしっかり利用しました。
この制度は想像以上に大きく、免除される範囲の勉強量は決して少なくありません。時間的にも精神的にも楽になり、「5点分の安心感」は短期合格への大きな後押しになりました。
過去問演習に集中できる環境を作れたことで、効率的に力を伸ばすことができました。
過去問中心の勉強法 ― テキストは補助教材にとどめた理由
個人的な宅建試験合格への最短ルートは、過去問中心の学習です。以下に理由を説明します。
過去問の重要性
宅建はほとんどの問題が過去問から出題されると言い切れます。ただし、全く同じ文章で同じ回答が問われるわけではありません。そのため、単に答えを覚えるだけでは通用せず、根本や原理を理解しているかどうかが重要です。
いきなり過去問に取り掛かっても大丈夫
初心者は、過去問を解き始めるとわからない単語だらけで不安になるかもしれません。
別に買った問題集やテキストに頼りたくなる気持ちもわかります。しかし、それは遠回りです。
勇気を持って2周やってみると、理解すべきポイントや暗記すべき項目がふわっと見えてきます。ここから初めてテキストの出番です。
アウトプット重視
暗記本を丸暗記するだけでは、知識は定着しません。単語や用語を覚えているだけでは“使える知識”にはならないのです。
過去問を解くことで、思い出す過程で記憶が定着すると同時に、なぜそうなるのか、原理や背景を理解する意識が生まれます。
「過去問を解く → 解説を読む → 理解不足の箇所をテキストで補う」を繰り返すことで、知識が頭の中で活用可能な形に変わっていきます。
宅建合格に役立った教材と選び方のポイント
実際に私が使用したテキストは以下の通りです。
- 過去問集(10年分以上収録):最重要。繰り返し解くことで知識を定着。
- YouTubeの解説動画:過去問で注力ポイントを把握し、理解するのが難しいところは動画をピンポイントで視聴していく。
- 補助テキスト:過去問で理解が追いつかず、YouTubeでも足りない部分を確認する程度。(ほとんど使っていません)
- 模試問題集:直前期の仕上げに活用。
教材選びは過去問・テキストともに一冊ずつでOK。複数に手を出すと混乱します。勉強始めは知識やポイントが掴めず、いろんな教材に手を出してしまいそうになりますが、グッと我慢してください。
半年間で合格した勉強スケジュールと勉強時間
私は過去問を3周程度しました。私は3周目で合格基準点に乗りました。
- 1周目は、前述の通りわからない単語だらけで不安でしたが、調べすぎず勇気を持って進めることが大切です。全体をふわっと把握しているという自覚を持つことがポイント。
- 2周目以降は完全に理解した問題が出てくるので、チェックをつけて捨てていきます。問題によっては4回解いたものもあります。
- 最後までチェックがつかなかった数問は、試験直前期に丸暗記しました。
スケジュール管理の方法
学習量を効率的にこなすため、1日あたりのノルマを計算してスケジュールを組みました:
50問(1年分) × 10年分 × 3周 ÷ 試験までの日数 = 1日あたりのノルマ
これで無理なく全範囲を3周可能です。1日あたりのノルマ(勉強時間)を減らしたい人は早めに取りかかりましょう。
平日・休日の時間配分
平日:仕事終わりに1〜2時間、過去問演習と理解の繰り返し
休日:平日と同じルーティンを行いながら、まとまった時間(4〜6時間)で模試や弱点克服
試験1か月前:土日は通しで模試を行うため開けておく
ポイント
- 試験直前期には未理解問題を中心に復習できるので、一気に理解が深まる感覚があります。
- 1周目はわからない箇所が多くても調べすぎず、全体像を把握する意識を持つ
- 2周目以降は理解した問題がチェックされるので、こなせる問題数が増えることを考慮する。
宅建の科目別攻略法
宅建業法(カモ科目)
過去問だけで十分対応可能です。問われる根本は変わらず、立場や条件が変わるだけ。
過去問で問われている内容を丸暗記するのではなく、周辺部分の暗記と理解を深めることで高得点が狙えます。
法令上の制限
初見では難しそうに見えますが、都市計画法や建築基準法などは問題にひねりが入りにくいため、しっかり暗記すれば確実に点が取れる科目です。
捨てるのはもったいなく、できる人とできない人が完全に別れます。
暗記のコツは、単語単位で覚えるのではなく、全体の規則を把握してから細かい部分を覚えること。
例:都市計画 → 都市計画区域 → 線引き → 用途地域 → 各制限。大きいところから小さいところへ攻めるイメージで、脳内で説明できるようになると効率的です。
民法(権利関係)
最も難解な科目で、ここで合格者が絞られます。上2つの科目は取れて当たり前の科目で差がつきませんが、こちらの科目で選別されます。
法文を読み慣れていない場合は、実際の社会の状況をイメージすることがコツ。
例:甲=「俺」、乙=「お前」と置き換えると、ややこしい表現も理解しやすくなります。簡単な日常の行動をややこしい言葉で書き換えているパターンが多いです。
半年の独学でも宅建に合格できる!まとめとアドバイス
- 過去問中心に学習する→問題集を使い過ぎない!
- 5点免除を活用する
- スケジュール管理を徹底する→ノルマ設定、日数で割る!
- 科目ごとの特徴を押さえる→宅建業法、法令上の制限は高得点で当たり前!
- 理解してから暗記!丸暗記はダメ!
社会人1年目・半年間の独学でも、正しい方法で取り組めば一発合格は十分可能です。
まずは過去問を解き、全体像を把握するところから始めましょう。


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